お葬式前の湯灌ってどんな儀式?必要性や料金、流れをご紹介

お葬式前の湯灌ってどんな儀式?必要性や料金、流れをご紹介

葬儀社で打ち合わせをしていると、湯灌(ゆかん)を執り行うかについて尋ねられることがあると思います。この際に湯灌がどんなものかわからず、判断ができないご遺族の方も多いのではないでしょうか。

今回は、お葬式前に執り行われる湯灌に関して詳しく説明していきます。心残りのないお葬式にするためにも、きちんと知識を深めておきましょう。

そもそも湯灌って?

湯灌とは、故人を納棺する前にご遺体を清める儀式のことです。体や髪を洗ってきれいにし、死化粧やヘアセットで身支度を整えてあげるまでが湯灌という儀式の一環です。一般的にはご遺体をぬるま湯に入浴させて清めますが、近年はご遺体を拭いて清める清式が主流になってきています。

ちなみに湯灌には、身体を腐敗から保護する「衛生上の意味」と、現世の穢れを洗い流して安らかな旅立ちを願う「宗教上の意味」があることを覚えておきましょう。
湯灌は、湯灌師と呼ばれる専門業者が行うことが一般的です。ただし、地域によってはご遺族や親族が行うこともあるため、事前に確認しておくようにしてくださいね。

湯灌は必要なもの?

湯灌は必須なものではありません。最近は病院で亡くなった場合はエンゼルケアをしてくれるため、湯灌をしなくても問題なく納棺はできます。

「ぬるま湯に入れると腐敗が早まる」「故人の裸を晒したくない」という理由で、意図的に湯灌を行わない方も増えてきています。逆に、宗教的な意味合いを重視するご家庭や、故人との別れを受け入れたいと思っているご遺族は湯灌を行うケースがほとんどです。

湯灌を行わないからといって、故人を蔑ろにしていると思われることは決してありません。ご遺族や親族とよく話し合い、湯灌をするかどうかを判断してくださいね。

湯灌の相場って?

湯灌は必須なものではないため、お葬式の費用に含まれていないことが多いです。そのため、実施する場合は別料金がかかることを理解しておきましょう。
湯灌には「古式湯灌」と「普通湯灌」の2種類があり、料金が異なってきます。それぞれの内容と相場はこちらをご覧くださいね。

内容 相場
古式湯灌 故人を拭き清め、白装束の着付けやメイクを行う 5万円前後
普通湯灌 自宅に浴槽を運び込んで湯灌を行う 10万円前後

湯灌の流れ

ご遺体を清めると聞いても、湯灌がどのような流れで進んでいくかはイメージしにくいでしょう。ここからは、湯灌の大まかな流れについて見ていきましょう。

①逆さ水で湯船を用意する

自宅で湯灌を行う場合は、業者が介護用の浴槽を持参してくれます。まず浴槽にお水を入れ、お湯を注いでぬるま湯の温度を調整していきましょう。これは「逆さ水」と呼ばれるもので、私たちが入浴するときとは逆の手順です。
同時に、横になっているご遺体の関節をほぐして硬直を和らげていきます。その後、ご遺体が着ている洋服を脱がしていきます。このとき、周囲に裸が見えないようにバスタオルなどで隠してくれるので安心してくださいね。

②湯灌を行う

準備が整ったら、湯灌の儀式に移っていきます。ご遺体を浴槽に入れ、口上を述べてから湯船に浸けていきます。
はじめに、ご遺族が足元から胸元へ向かって水をかける洒水(しゃすい)を行いましょう。その後、業者によるお清めに移っていきます。多くの場合、湯灌は男性と女性1人ずつの体制で進められるのが一般的です。男性は故人のヒゲや産毛を剃り、女性は故人の身体を隅々まで洗浄します。
ちなみに、身体を洗うときは左足から洗い始めます。逆さ水と同様に、生前とは逆の手順で身体を洗っていく必要があるからです。これを「逆さ事」と言います。

③身支度を整える

お清めの儀式が終わったら全身に脱脂綿をつめ、ご遺体を布団に移します。その後、白装束を着せて血色がよく見えるように死化粧を施していきます。ご希望があれば、故人が好きだった洋服を着させることも可能です。
業者の中には、最後にアロマでご遺体に香りづけすることもあります。ここまでにかかる時間は、1時間〜1時間半くらいが目安。全ての作業が完了したら、そのまま納棺に移っていくこともあります。

湯灌と他の儀式の違い

湯灌に似た処置として、「死化粧」と「エンバーミング」が挙げられます。これらの儀式は似ているように思われますが、明確な違いがあるので注意しましょう。

死化粧

故人の身なりを整えることを目的とした処置です。故人をきれいな状態で送り出す意味合いが強いため、入浴が行われないケースが多いです。

エンバーミング

エンバーミングは、腐敗防止処置や殺菌消毒を施して、ご遺体を衛生的な状態で長期保存する処置のことを指します。穢れを洗い流すという宗教的な意味合いが強い湯灌とは異なり、衛生的・物質的な意味合いが強いため、明確に区別する必要があります。

湯灌はご遺族・親族とよく話し合い、後悔のないお葬式にしましょう

湯灌は必須なものではなく、ご遺族や親族の考え方や宗教観によって行うかどうかを選択できます。業者によっては強く勧めてくることもありますが、無理して行うことはありません。ご家族でよく話し合い、後悔のない選択をしてくださいね。

弊社では湯灌を含まないお葬式プランから、湯灌を含むお葬式プランまで幅広い選択肢をご用意しております。お悩みの際は、お気軽にご相談くださいね。

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